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海外キャッシングでお得に現地通貨をゲットしよう
みなさんは、海外へ出かける時に現地通貨の調達はどのようにされているでしょうか?
1:空港などの両替所を利用
2:トラベラーズチェック持参(⇒10年前ならまだしも、もはや化石ですね・・)
3:現地のATMで海外キャッシング
私は、学生の頃から海外旅行が大好きで今まで40カ国以上の国へ旅行しました。今年の夏も香港・マカオに旅行へ出かけましたが、私はもっぱら「4:現地のATMで海外キャッシング」を利用しています。
空港に併設される銀行での両替は、安心・確実にできるものの、人件費やら出店料やらが手数料として両替レートに上乗せされるため、お得ではありません。
それに比べて、渡航先のATMで現地通貨を調達する海外キャッシングは(帰国後に繰上げ返済を行うだけで)手数料がだいぶ低くおさえられるのでおすすめです。
どんなに発展途上国であっても、国際線が乗り入れるようなその国のゲートウェイとなる国際空港には、必ず銀行のATMが設置されていると思います。(例えば、VISAが利用できるATMは世界150カ国以上、96万台もあるそうです。)
今回は海外キャッシングを利用して低コストで現地通貨を調達する小ワザを紹介したいと思います。
事前の準備
事前の準備として、以下が必要です。
(1)海外キャッシング枠が付与されているクレジットカードを準備する(万が一のために2枚。ブランドはVISAとMastercard1枚づつというのが無難。)
(2)<重要>クレジットカードのPIN番号4桁を忘れずに覚えておく
(3)<重要>自分のクレジットカードが海外キャッシングが利用可能かどうかをクレジットカード会社に確認する。キャッシングは国内のみで海外キャッシング利用不可、という場合も多いので必ず確認しましょう。
(4)キャッシング利用枠も併せて確認しておく。(だいたいデフォルト設定で10万円くらいだと思います。よほどの長期旅行でない限り現地通貨で10万円も必要になることはないと思いますので、10万円あれば十分だと思います。また、たまたま国内キャッシングを利用していて未返済残高がある場合、その分キャッシングできる枠が減るので注意です。)
※キャッシング利用枠は、クレジットカード利用枠とは別枠で設定されています。
海外キャッシングのやり方
(1)到着先の空港や街中、ホテルでATMを見つける
・VISAやMastercardであれば、どのATMでもだいたい使えるはずです
・新興国では、たまにカードの挿し込み口にガムがついてたり、ATMが壊れてたり、スリに目をつけられたりする事もあるので、外にあるATMはあまりおススメしません。なるべく、空港やホテル、銀行内に併設された綺麗で安全そうなATMを使うようにしましょう。
・ATMに金融機関名(Wells Fargo等)が書いてありますが、海外キャッシングの場合どの銀行でも問題なく使えます。(金融機関名を気にする必要はありません。)
・後であわてないためにも、あらかじめ幾ら引き出すのか決めておく。
(2)クレジットカードをATMに挿入
STEP1 非英語圏では、最初に英語か現地語かボタンをタッチする場合が多い。もちろん英語で。
STEP2 Enter PIN CODE 的なメッセージが出るので、4桁のPIN番号をあわてずにプッシュ。
STEP3 Select Transaction的なメッセージが出る。ここからが悩むところ。だいたい、Cash withdrawal や Withdrawal といった”現金引出し”を選ぶのが正解。
STEP4 口座の種類を選ぶ。 クレジットカードによるキャッシングなので、”Credit card” を選ぶ。”Saving (Account)” “Checking (Account)” は、現地に銀行口座を持っている人向けなので、選ばない。
STEP5 引き出す金額を指定する。だいたい$20、$50、$100、のようにあらかじめ何種類かデフォルトで選択肢が用意されてたしります。もちろん金額を入力して指定することもできます。 Enter Dollar Amount in Multiples of $20.00 などの表記がある場合、$20単位での引き出しとなる。
STEP6 現金、カード、利用明細、を受け取る。
以上になります。一度利用方法を覚えてしまえばとても簡単です。また、STEP5の段階でもキャンセルすることができるので、わからなくなったらもう一度最初からやり直すことも可能です。
以下のVISA/Mastercardのホームページで細かく教えてくれます。
また、後述しますが、ほとんどの場合で引き出す際にATM利用料なるものがチャージされます。1回の利用で100円~300円程度(引き出す金額や金融機関によって異なる)ですのであまり大きな話ではありませんが、何回もこまめに引き出すよりもなるべく利用回数は抑えるほうがお得です。
帰国後に繰り上げ返済を行う
帰国後・・・
楽しい海外旅行が終わり帰国した後は、必ずキャッシングした分を繰上一括返済しましょう。
どのクレジットカードでも、キャッシングで利用した金額に対する利子は年利18.0%という高利の設定です。利息は実質年率18.0%に基づいて日割り計算で計算されますので、早く返済すほど支払利息が少なくてすみます。
仮に1万円をキャッシングで利用した場合、実質年利18%なので
・1日あたり0.05%(18%÷365日)もしくは
・1ヶ月あたり1.5%(18%÷12ヶ月)
の利子が課されることになります。
キャッシング額が1万円の場合、利子額は1日あたり5円ずつ増えていくということになります。
旅行後数日で、クレジットカード会社からキャッシング明細が届きます。
7月に香港へ旅行した時に、約4万円(19614円と18681円と2度に分けて現金をおろした)相当の現地通貨をキャッシングしたときの明細です。
返済期間が56日とありますので、なにもせずにこのまま放置しておくと、実質年利18%で56日分の利子(4万円×18%×(56日÷365日)=約1200円ちょっと)が加算された4万1200円相当がクレジットカードの利用額としてチャージされることになります。
繰り返しになりますが、一括繰上げ返済を少しでも早く行うことにより、この1200円ちょっとかかってしまう利子の払いを限りなくゼロにすることができるのです。
繰上げ返済の方法
まずクレジットカード会社に電話して、オペレーターにつないでもらいます。
「先日利用した海外キャッシングの一括繰上げ返済をしたい」と言うと、簡単に話が通じます。
上述の通り、1日毎に利子がチャージされていくので、「○月○日に返済(振込み)をしたい」と伝えると、振込み予定日までの利子が加算された返済額を教えてくれますので、その金額を指定の口座に振り込むだけです。
これだけです。
※クレジットカード会社から、無事に返済が完了した等の連絡はありません。
どれだけお得なのか?
海外キャッシングと空港の両替ブースを利用した時とで、どれくらいコスト差があるのでしょうか。簡単にシミュレーションしてみました。
(5万円を米ドルに両替する。$1=100円と仮定。)
空港や街角の両替所で日本円→現地通貨へ両替を行う場合
実勢(スポット)レートは$1=100円ですが、両替手数料は通貨毎に決まっていて、米ドルの場合だいたい3円~程度上乗せされますので、両替レートは$1=103~円。(流動性の低いマイナー通貨であればより手数料は高くなります。)
5万円を両替すると、50000円÷103=$485.43
ATMでキャッシングを行う場合
海外キャッシングの場合は、両替手数料は(クレジットカードによって異なるので要確認ですが)ゼロ。ただし、前述の通り、ATM利用料が1回あたり100円~200円くらいとられます。
5万円を両替すると、(50000円-200円)÷100=$499.98
この時点で$15(=1500円)ほどキャッシングの方がお得です。キャッシングの場合は、これに追加して利子がかかりますが、繰上げ返済によって早期返済ができれば利子も大幅に減らすことが可能です。
まとめ
海外キャッシングのメリット
- 繰上げ一括返済を上手に活用すれば、(手数料・ATM利用料なども含めた)両替にかかるコストを下げることができる
- 空港・ホテル・街中など旅行先のいたるところでキャッシングが24時間可能(両替所を利用する場合、早朝深夜だと閉まっていたり、長く待たされることもあるがその心配がない。)
- 旅行に際して、日本円で現金を準備する必要がない
海外キャッシングのデメリット
- 繰上げ返済の手続きが少し面倒
- ATMの英語表示と操作に慣れる必要がある
- お札の種類のリクエストが出来ない(両替だと「小額紙幣を大目にください」なんてリクエストもできたりますが、キャッシングの場合はATMが相手なのでもちろんできません。)
- 古いATMでは、カードが機械に吸い込まれたまま出てこないというトラブルも・・・
以上、少しでも海外旅行を楽しむために是非活用してみてください。