ライフプランニングのキャッシュフロー計算に役立つ6つの係数(終価係数、現価係数、年金終価係数、減債基金係数、年金現価係数、資本回収係数)を紹介します。
便利な係数計算表テンプレート(サンプル)を作成しましたので、興味のある方はページ下部のリンクからダウンロードしてぜひ活用してみてください。
前回のエントリーで、ライフプランニング(生涯生活設計)には、ライフイベント表とキャッシュフロー表が有効であると紹介しましたが、キャッシュフロー表を作成する場合に知っておくと便利な係数があります。
終価係数、現価係数、年金終価係数、減債基金係数、年金現価係数、資本回収係数と呼ばれるもので、全部で6つあります。
それぞれの名前は難しいですが、ライフプラン等において現在の額や将来の額、毎年の積立額やローン返済額などの計算をする際に、その早見表を活用することで簡単に求めることができますので、一度その使い方と計算式を憶えてしまうととても便利です。6つの係数について順番に説明していきたいと思います。
基本的に①現在額・将来額(Z) 、②年数(Y)、③利率(X)の3つと、係数があれば全て計算できてしまいます。それでは、係数毎に見ていきましょう。
終価係数
説明:「現在の額から、将来の額を計算する」係数です。今あるZ万円を年利X%で運用できると仮定し、Y年後には幾らになるかを知りたい時に活用します。
問題:100万円を年利4%の複利運用すると、5年後の金額はいくらになるか?
答え:121万7千円
計算式:100万円 × 終価係数1.217 = 121万7千円
現価係数
説明:「将来の目標額から、現在の額を計算する」係数です。Y年後にZ万円を受け取りたい場合、年利X%で運用できると仮定し、今幾らあれば良いかを知りたい時に活用します。
問題:年4%の複利運用で、5年後に100万円受け取る場合、今いくら元本があればよいか?
答え:82万1900円
計算式:100万円 × 現価係数0.8219 = 82万1900円
年金終価係数
説明:「積立額から、将来の額を計算する」係数です。年利X%で運用できると仮定し、毎年Z万円ずつY年間積立貯蓄を行った場合、その積立額(元利合計)はいくらになるかを知りたい時に活用します。
問題:毎年100万円を年利4%で積立していくと、5年後の元利合計はいくらになるか?
答え:541万6千円
計算式: 100万円 × 年金終価係数5.416 = 541万6千円
減債基金係数
説明:「将来の目標額から、積立額を計算する」係数です。年利X%で毎年積み立て運用を続けて、Y年後にZ万円を受け取りたい時、毎年いくら積み立てれば良いかを知りたい時に活用します。
問題:5年後に100万円を受け取るためには、年利4%で毎年いくら積み立てれば良いか?
答え:18万4630円
計算式: 100万円 × 減債基金係数 0.18463 = 18万4630円
年金現価係数
説明:「希望の年金額から、現在の額を計算する」係数です。今後Y年間、毎年Z万円の年金を受け取りたい場合、年金原資として当初いくらあればよいかを知りたい時に活用します。
問題:5年間100万円をうけとるためには、年利4%の運用で、今いくらの元本が必要か?
答え:445万2千円
計算式: 100万円 × 年金現価係数 4.452 = 445万2千円
資本回収係数
説明:「現在の額から、年金額を計算する」係数です。Z万円の元本があると仮定し、これを年利X%で運用しながらY年間にわたって年金を受け取りたい場合、毎年いくらの年金がもらえるかを知りたい時に活用します。(もしくは、Z万円を年利X%で借入し、Y年間で返済する場合の年間の返済額はいくらかを知りたい時に活用します。)
問題:100万円を5年で取り崩す場合、年利4%の運用で毎年いくら受け取れるか?
答え:22万4630円
計算式: 100万円 × 資本回収係数 0.22463 = 22万4630円
各種係数のテンプレート(サンプル)
いかがでしょうか?係数をしっているだけで、様々な計算ができますよね。
ライフプランニングに役立つ6つの係数を一覧表にして、ダウンロード可能な便利な計算表テンプレート(サンプル)の形で作成しましたので、興味のある方はぜひ以下よりダウンロードしてみてください。
ライフプランニングに役立つ6つの係数表(Googleドキュメント版)
ライフプランニングに役立つ6つの係数表(Microsoftエクセル版)